プロフィール

MAJORA CANAMUS

And without Controversy, great is the Mystery of Godliness: God was manifested in the Flesh, justified by the Spirit, seen of angels, preached among the Gentiles, believed on in the World, received up into Glory. In whom are hid all the Treasures of Wisdom and Knowledge. ※

東京で団員募集する合唱団のイメージ

 

 

欧州のみならず日本でも、クリスマスの季節の風物詩としてすっかり定着した、G.F.ヘンデル作曲の偉大なるオラトリオ≪メサイア≫。たとえ楽曲そのものを知らずとも、最大の聴き所でもある「ハレルヤ・コーラス」は、誰しもが耳にした記憶を持つのではないでしょうか。

その初演は1742年4月13日、アイルランドは首都ダブリンのコンサートホールにて、600名を超す満員の聴衆を前に行われました。会場の入口では、ヘンデルと共作した台本作家C.ジェネンズの手がけるパンフレットが配布されましたが、その表紙を飾った言葉が「MAJORA CANAMUS(さあ、大いなる調べを歌おう)」。ローマの詩人・ウェルギリウスの詩集『牧歌』第四編の冒頭に記述されているラテン語の名文句”paulo majora canamus”を象徴的に引用し、さらに続けて始まる序文 (※上記英文)には、ジェネンズとヘンデルが楽曲制作に取り組むにあたっての決意が込められていると謂われています。初演からヘンデル晩年に至るまで、≪メサイア≫公演のパンフレットには、この序文がほぼ体裁を変えずに掲載され続けたとの伝えからも、彼らの思い入れの程を如実に感じ取る事が出来るでしょう。

メサイア majora canamus

そして時を越え海を越えて、2012年 東京。ここにまた一つ、≪メサイア≫を旗印に、珠玉のバロック音楽の演奏を目的とする合唱団、楽団が誕生します。音楽監督には、ひたむきな楽曲研究に裏打ちされた豊潤な表現力と、熱情ほとばしる先導力を併せ持ち、声楽家として、また指揮者として幅広い支持を集める渡辺祐介氏が就任。”音楽の喜び”を聴衆と共に分かち合いたいと、心から願う演奏者達が集います。

作者が楽曲に託した≪メサイア≫本来の美しさと雄弁さを探求する意思と、日本全国に数多の合唱団と≪メサイア≫演奏が溢れる中、なお新たに立ち上がる仲間の志と決意を碑として、楽団の名を、majora canamus tokyo = マヨラ・カナームス東京 とします。

 
 
■マヨラ・カナームス東京 / majora canamus tokyo

 

ラテン語「majora canamus = 大いなる調べを歌おう」の名を冠し、2012年9月、東京を本拠地に設立された合唱団および音楽団体。音楽監督には、ひたむきな楽曲研究に裏打ちされた豊潤な表現力と、熱情ほとばしる先導力を併せ持ち、声楽家としてまた指揮者として幅広い支持を集める渡辺祐介氏を招聘。国内外からトッププレイヤーが集結したオリジナル楽器使用のプロオーケストラ、L’orchestre d’avant-garde(オルケストル・アヴァン=ギャルド)と共に演奏活動を行う。

2014年1月東京・渋谷にて結成記念演奏会と題し、G.F.ヘンデル≪メサイア≫(ダブリン初演版)を披露。会場を埋め尽くす満員の聴衆にも恵まれ、鮮烈なデビューを飾った。以後、A.ヴィヴァルディ≪グローリア≫、A.カルダーラ≪悲しみのミサ曲≫、W.A.モーツァルト≪パストラル・ミサ≫、J.ハイドン≪スターバト・マーテル≫、≪戦時のミサ≫、L.v.ベートーヴェン≪ミサ曲ハ長調≫など、バロック・古典派の珠玉の宗教曲を次々と演奏。

2018年2月には、室内楽の殿堂・紀尾井ホールに於いて、モーツァルト未完の遺作≪レクイエム≫を初めて取り上げた。また2021年10月の≪メサイア≫公演は、文化庁/ARTS for the future!対象事業に採用され、コロナ禍を乗り越え久々に生の音楽、合唱に触れた多くの音楽ファンから喝采を浴びた。

団体名の由来ともなるヘンデル≪メサイア≫は、様々なヴァージョンで定期的に演奏し、世界中で脈々と歌い繋がれる”大いなる作品”のその神髄に迫る事を最大の目標に活動する。

 
 
■音楽監督: 渡辺 祐介 / Music Director: WATANABE, Yusuke

 

渡辺祐介(声楽家、バス、合唱指揮者、バッハ・コレギウム・ジャパン)

東京藝術大学音楽学部卒業、同大学院修了。多田羅迪夫氏に師事。オランダのデン・ハーグ王立音楽院にて、ペーター・コーイ、マイケル・チャンス、ジル・フェルドマン、リタ・ダムスの諸氏のもとで研鑽を積む。

2002年よりバッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーとなり、多数の演奏会、録音、海外公演等に参加。2020年3月のヨーロッパツアーではJ.S.バッハ《ヨハネ受難曲》のピラト役を務め、特にロンドン公演においては「エネルギーを緩慢なく漸増させ、物語を最高潮へと持ち上げていく役割を果たしきったのだ」と英ガーディアン紙に評される。

いっぽう若い世代のピリオド楽器のスペシャリストが結集したオーケストラ「オルケストル・アヴァン=ギャルド」では2019年のオーケストラ創設以来音楽監督を務め、ベートーヴェンの作品演奏に集中的に取り組んでいる。特に2020年11月に横浜みなとみらいホールでのベートーヴェン《交響曲第9番》(令和2年度文化庁芸術祭参加)、2021年8月に東京藝術大学奏楽堂で行われた劇付随音楽《エグモント》(ゲーテの原作戯曲との全曲上演)、2022年3月に同じく藝大奏楽堂にて、宝生流能楽師で同大学教授の武田孝史氏の能舞とのコラボレーションによる《ミサ・ソレムニス》上演を行うなど、ベートーヴェンの大作を次々に手がけ、いずれも絶賛を博した。

現在マヨラ・カナームス東京音楽監督、東京ムジーククライス常任指揮者、東京クローバークラブ指揮者、オルケストル・アヴァン=ギャルド音楽監督。声楽家としては古楽アンサンブルCantus Ebrius、Seven Tears Consort主宰、Coro Libero Classico、Bona Musicae Membra各メンバー。

 

 

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